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読むはんなん

  • 移住者インタビュー

ここは私にとって最高の制作環境。

Point 1

室町時代の壺に衝撃を受け陶芸家へ

Point 2

海が眺める祖父の元書斎にろくろ、庭には窯を据えスタート

Point 3

私にとっての最高の制作環境。

あなたのことを教えてください。

大阪府泉佐野市で育ち、美大進学コースのある高校でデッサンを、部活動で油絵を学んで大阪芸術大学へ。美術館めぐりをしているうちに、室町時代に村の名もなき名人が作った壺が常設展示してあり、芸術家でない人達によって作られたその壺に衝撃と感動を受けました。この気持ちがきっかけで陶芸家になることを決意。その後は学校に行ったり、いろんな先生の元で一直線に陶芸を学びました。2005年に築窯し、現在は年2〜3回の個展を開催。作品は泉州や、和歌山のマルシェ、クラフトフェア、インターネットでも販売しています。

●2019年に浪速酒造の「成子家住宅」(市文化財指定)で個展を開催し、また作品は大阪市内、府外のカフェやレストラン、ホテルなどの店内スペースで展示をしたり、常時販売しています。ご協力いただいて本当に感謝しています。

【海が眺める祖父の元書斎にて】

阪南市に移住されたきっかけを教えてください。

私が生まれる少し前、祖父が一目惚れして定年退職後の住処と決めたのが、まだ造成中だった海の丘団地・箱の浦でした。実は祖父はドラマチックにこの箱の浦の風景に魅了された大阪市内からの移住者で、たまたま仕事で和歌山に来て見つけたそうです。私も小さい頃からこの祖父母の家によく来ていて、ほとんど住んでいた時期もありました。10年前に空き家となり、海のよく見える祖父の元書斎にろくろを、庭の一角に窯を据え暮らし始めました。

阪南市に移住してみた感想を教えてください。

今では海のない生活なんて考えられません。日々のまちを散歩し作成しながら暮らすうち、お気に入りの場所や、気持ちの良い人間関係がどんどん増え、去年からは近所の人と畑をはじめました。箱の浦は昭和の新興住宅地で田舎のしがらみもなく、とても静かで四季をさまざまに感じることができ、俗世間とも離れているようで、いつでも行ったり来たりできる、私にとっては最高の制作環境です。

●カササギが絵付けされたティーカップ

非常に軽く持ちやすい。試行錯誤のすえ重心を意識して作られているとのこと。

またカササギとは、中国の七夕伝説に出てくる鳥で、織姫と彦星のために群れをなして飛んできて、1年に一度だけ2人が逢えるよう自らの体で橋を作ったと伝えられている。

 

阪南市でよく出かける場所、お気に入りのスポットを教えてください。

波打ち際を横目に心ゆくまで歩けるせんなん里海公園。大楠と滝(遊来の滝)のある箱の浦のお稲荷さん。散歩道に立つ水なすなどの旬の野菜の直売所。ちょっと寄って近所の人や、顔見しりと喋れるカフェや飲食店など。休日は車で和歌山に行くことが多いです。名所旧跡や熊野古道を歩いたり、アートギャラリーや各種文化施設、美術館博物館なども意外と多く、その気になれば海の上に見える関空から何処にでも行けるので、文化的刺激にもあまり困りません。

最後に、阪南市へ移住を検討している方に向けたメッセージをお願いします。

いいですよ!阪南市。
箱の浦のある阪南市南部は山と海の間が狭く、箱の浦以外にも新・旧いくつかの住宅街がありますが、それぞれ良い海の景色があります。ものを作る人にとってとてもよい環境で、嬉しい大型のホームセンターや画材専門店、発送に便利なクロネコヤマトの営業所も近くにあり、DIYするのにも便利です。

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